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いや、説明とか苦手です
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 よくわからないんです。
 よくわからないんですが、”責任を取る”というのは不可能じゃないでしょうか。厳密には。

 壊れたものは元には戻らないし、
 失われたものは帰ってこないし、
 奪われたものは、取り返したとしても、
 取り返した時点で、既に別のものになっていると思います。
 
 おそらく色々なものが、ぎりぎりで現状を保っていて、
 外部から何らかの影響を受けて性質を変化させてゆく。
 まあ、大抵は消失か忘却ですけどね。
 失って気付くというのは、本当に皮肉。

 責任を取らなくてはならない状況というのは、
 常識的に考えれば、何か問題を起こしてしまって、
 その原因が自分にあることが明らかな場合だと思います。
 
 認知とか、お金とか、辞職とか、
 責任のある人がリスクを支払って、
 それが誠意を見せたとして評価され、
 「まあ、じゃあ、これくらいで勘弁してやるか」と、
 被害を被った側が溜飲を下げるというのが、まあ、いわゆる示談の流れというか、
 社会的に定められた謝罪の形式ですね。

 しかし、これらの流れがフォーマット化されるにつれて、
 保身を考える連中はリスクを回避するために責任を分散しようとします。
 リスクマネジメントですね。投資で言うところのヘッジファンドみたいな。
 そのせいで組織が大きいほど内部構造が複雑になり、
 責任の所在がどこにあるのかわからなくなってしまったりします。
 それが、まあ、なんていうか、むかつくのですけども。

 責任を取る、というのは不可能なんですよ。原理として。
 時間を巻き戻さない限り。
 
 石膏像を壊してしまった。
 持ち主が困っている。
 責任を取ることにした。
 壊れた破片を集めて接着剤で元通りに復元した。
 でも、ひびだらけだったので許してもらえなかった。
 その石膏像を制作した職人に依頼して、まったく同じ石膏像を制作してもらった。
 しかし、持ち主は新しすぎると言って許さなかった。
 壊れた石膏像は持ち主の思い出の品で、製作されて何年の経過していたため、
 細かい傷や汚れがあったが、それらは逆に年月を感じさせ、
 持ち主の心を温かくしていた。
 持ち主がそう言うと、石膏像を壊した奴は、
 気持ちの問題はどうにもできません、と言って、
 ほかの代償を支払うので許して欲しいと言ったーーー、としましょう。
 あ、長かったですか?たとえ話です。
 
 しかし、代償なんてないんですよ。
 持ち主にとっては、もう破片として集約されているんですね。あらゆる結果が。
 だから、代わりに何を貰っても晴れやかな気分にはなれないんです。
 そして、それこそが”罪の重さ”なんです。
 人を殺害するのが重罪なのは、
 ”人を殺害するのが悪いことだから”なのじゃなくて、
 ”取り返しのつかないことだから”です。
 そして、殺人とまではいかなくとも、
 取り返しのつかないことは日常に山ほどあります。
 
 責任なんて、本当は取れないくせに、
 「わかったよ、責任取れば良いんだろ!」みたいなことを言う人は、
 たくさんいますね。まあ、むかつくのですけど。

 被害者が”許した”だけで、責任は消えていないんですよ。
 罰を受けて、許されても、罪は消えていないんですよ。
 リスクを背負わせて、溜飲を下げて、割り切ったことにしているだけで、
 本質的には何も解決していません。

 わかってんのかコノヤロー、と思います。
 終わってないんだからな、連続しているんだからな、みたいな。

 こういうことを言うと、
 「大人になれよ」みたいなことを言われますが、
 僕は別に子供のつもりはないのですけれどね・・・。

 ただ、「大人になれよ」と言った奴の言うことを聞いたとしても、
 それは”大人”じゃなくて、”そいつ”にしかなれないだろう、みたいな。
 誰かの言うことを聞くというのは、
 誰かの思考を採用するということです。
 僕は「大人になれよ」と言う奴のいうことを聞いて、
 そいつの影響を受けるのが嫌なだけで、
 大人になるのが嫌なわけじゃないし、
 自分としてはけっこう大人なつもりなのですが・・・、なぜだ・・・。

 大人というのは、”解っている人”だと思います。
 理解して、対応できるのが大人です。間違わなければ達人で、教えてくれれば先生です。
 でも、いまは”解った振りをしている人”が大人ということになっています。
 ムキになっちゃって馬鹿じゃないの。頷いておけば良いんだよ、みたいな。
 歪ですね。

 まあ、まとめると出来もしないことを安請け合いするのは、
 無責任な振る舞いだと思うので、それには賛同しかねる。
 しかし、社会という場所は平然と、それこそ当然のように、それを要求してくる。
 責任と無責任を同時に要求してくるのはむかつくので、
 責任しか背負いたくないな、という。
 まあ、責任も背負わないのはむかつくので背負うけれど、
 別に背負いたいわけでもないのだけど、みたいな。
 
 ほんと、正論が霞むなあ。世のなかっつーのは。
 ジャンプで正義と悪を学んだ僕には、なかなかに厳しいぜ。
 どいつもこいつも、自分さえも、悪ばっかりでさ。 
 滅ぼしたいですね。
 
 ”悪い奴だけ死ぬレーザー”みたいのがあったら、
 誰も生き残れなかったりして。
 うわ、救われねえ・・・。
 まあ、何が正しいのかという問題もありますからね。
 僕は人が人を裁くのはおかしいと思っていますから。
 法学部卒なのに。
 いや、法学部卒だからかもしれませんけれど。

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コメント
無題
履歴は永遠に残り続ける…消す事はできない、って感じでしょうか。
代償を払うといっても「失ったものに相当するもの」と判断したものを払うのが限界で「失ったもの」を取り戻す事はできない…って感じでしょうか。

取り返しのつかないことをした、という履歴を一生背負い続けるしかない…ということでしょうかね。
そういう履歴の扱い方について、もっと吟味しなくてはならないのでは…なんてのを思ったりも。
「キズモノだから使わない」的意識がいろんなところに蔓延ってるように思うもので…確かにキズがきっかけで腐りきってしまう事例もあるんだろうけど、それが全てでもないだろうに…と。まぁ、キズをきっかけに一回り実を大きくしたような人は、どこかからこっそりとスカウトされるんでしょうけど。
【2009/08/02 12:03】 NAME[コゲチャ^^;] WEBLINK[] EDIT[]
>コゲチャ^^;さん
長いわりに、あまり意味のあることは書けていないので、読まないほうが賢明かもしれません・・・。


確かに履歴ですね。納得しました。

”完全に同じもの”は、手元に現物があれば複製できる可能性がありますが(技術的な問題をクリア出来れば)、現物がないものを”完全に”再現するのは不可能なんじゃないかなー、という感じです。
人間はミクロ単位でも違和感を感じますから。
まあ、仮に完全に再現できていたとしても”劣化”という問題がありますし。
色々と限界があるなー、みたいな。

よくあることなのですが、コゲチャ^^;さんのコメントを読ませていただいて”履歴の扱い方”について考えてみたのですが、おかげで自分が何を言いたかったのか少し視えました。
やはり、他者の視点は重要ですね。

まあ”扱い方”も重要なのですが、それは副次的なもので本質ではありませんね。重要なのは履歴の意味っつーか、”意識”です。

解り易い例として殺人を出しますが、法的には殺人は重罪なので、重罰を科せられますね。
しかし、これは行為の”結果”を裁いているので、行為に到る”経緯”によって罪の重さが変わったりします。
この”経緯”が”履歴”の本質ですね。
”結果”は、なんつーか、どうしようもありませんから、解り易いから問題にしますが、誰も思考しません。
しかし、あえて”結果”について考えてみると、色々とおかしいんです。
”結果”だけを視ると、医者は人を殺しているんですよ。
警察も、検察も、裁判所も、刑務官も、グルになって人を殺しているんですよ。
で、最も歪なのは、それらが正当化されている点です。
何が、どう正当なのか。
僕には、まだ解りません。
だから、”履歴の扱い方”よりも”意味”、その履歴が何を意味しているのか。
そういうことのほうが重要なんじゃないかなー、とか。超長文。
長文なのは、文章としてまとまりがないからです。自分でも何が言いたいのか解りませんが、まあ、なんかむかつくなー、と思っていて、気付くと書いている・・・、という病気です。

傷物云々にしては単なる統計学でしょうね。
複数の選択肢がある場合に劣っているものを間引くのは普通だと思います。
ただ、判断材料が外見や数字だけでは解らないことのほうが多いですが、仕事などなら、それで十分なのでしょう。酷ですが、代わりはいくらでもいるのでしょうから(あっ、自分の言葉が突き刺さる!)。
まあ、社会は本質を隠すことで、かろうじて成立できているようなところがありますからね・・・。
【2009/08/07 15:47】 NAME[NONAME] WEBLINK[] EDIT[]


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