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いや、説明とか苦手です
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 やあ。
 風呂上りで放熱気味のRegnenです。

 今日はバレンタインデイでした。
 まさにカーニバル。つかカンニバル。
 恐怖!人喰いチョコレート!
 キャッチコピーは、チョコは食っても喰われるな!
 ふぅ・・・。
 白状します。
 ノリと思い付きという衝動に抗えませんでした。
 風呂上り、それはひとの意思が最も脆弱になる季節なのだー。駄目じゃーん。

 あーあ・・・。
 戦果を報告しましょうかー。
 
 お昼。お腹が空いたので、さりとて冷蔵庫の中身も空だったので、
 自炊を早々に諦め、思考を外食に切り替える。
 窓を開けてみたところ、わりと暖かかったので、
 部屋着のシャツにジャケットを羽織って外出。
 ジャケットに緩めのパンツ、スニーカーというカジュアルスタイルで土曜日の昼間からふらふらする若者に対し世間の目は冷たい。いやまあ、多分に被害妄想が混じっているのだけど。
 というか、別に世間の目は気にしないのだが、
 そういうふうに見られているかもしれない、という自覚はしておいたほうが良いだろうなという、
 なんだろう、精神的な保険なのだろうか。
 不意に防波堤という単語を連想した。
 なるほど。つまり、この思考は僕が世間に対して設定した対外的な防壁というわけだ。
 どうやら無意識に壁を作っていたらしい。
 しかしまあ、かまわないだろう。
 まったくの無防備でいれば、きっと傷付いてしまう。経験済みである。
 とはいえ、外に出るのだったらもう少しまともな格好をしてくればよかったと今になって後悔する。
 ちょっとラフというか、少しでもだらしなさげな印象を与えかねない服装のままで外出してしまうというのは、わりと無防備だ。具体的に言うと、友人とばったり遭遇してしまった場合に、僕だけが一方的に恥ずかしい思いをすることになる。いや、それだけならまだ良い。場合によっては相手にだって不快な思いをさせてしまうかもしれない。それは僕の望むところではない。僕は一体どうしてしまったのだろうか。ああ、そうだ。そうだった。思い出した。さっき、外の温度を確認するために窓を開けたとき、あまりに天気が良かったものだから、思わず服装に対する配慮を怠ってしまったのだ。クローゼットの浅い部分に引っ掛かっていたジャケットを取り合えず羽織って、そのまま、着の身着のままで出てきてしまったのだった。
 嘆息すると、自然と頭を垂れる格好になった。
 自然な動きでボトムの尻ポケットから携帯を取り出す。
 ディスプレイ画面で時刻を確認すると、12時を少し回った頃だった。
 僕を誘った空を睨んでみる。
 見上げた空は青く澄み渡り、太陽を高々と掲げている。
 雲が少ないせいで太陽を直視してしまった。
 目が焼け、束の間の立ち眩みに襲われる。
 軟弱ですね。
 
 外食といっても近場にある飲食店はほとんど制覇済みである。
 第一、僕が住んでいるあたりは団地なので、そもそも飲食店自体が少ない。
 そのわりに何故かラーメン屋だけは1区画に1店舗くらいの割合で、まるで狙いすましたように等間隔で配置してある。謎。シムシティ的である。
 従って、僕が選べる選択肢は自然と限られてくる。
 やたらと居並ぶラーメン屋のいずれかか、あるいは全国展開の某有名ファーストフード店か、同じく全国展開しているコンビニかーーー
 そんなことを考えながら歩いていると、街の装飾がやたらと賑々しいことに気が付いた。
 アーケード街の軒先にはポップなフォントで、でかでかと強調されたバレンタインデイの文字。
 そこに至り。
 僕はやっと今日がバレンタインデイであると得心したのだった。
 普段、テレビとかぜんぜん見ないし。いやあ、世事に置いていかれてるなあ。スタンドバイ僕。
 
 まあ、色々と考えましたね。瞬間的に。無意識的に。
 よぎった、という形容が正しいくらいの速度で。ジェットストリーム思考。自分を踏み台にして。
 あー、やべえー、ぜんぜん根回しとかしてねー、とか、
 ていうか、わりとどうでも良いかも、とか、
 いや、良くねーよ、なんか悲しいよ、とか。
 まあ、色々。
 とにかくゼロは嫌だなと思ったわけです。
 何でしょうね。見栄でしょうか。虚栄心でしょうか。浅ましいですね。でも、僕は、そのとき確かに何らかの危機感を覚えたのでした。男の愚かな部分がフル稼働なのです。
 なんつーか、チョコって、まあ、ぶっちゃけたいした意味はないのだと思います。
 ええ、解ってます。解ってますよ。僕も22ですよ。おっさんですよ。
 高校生の時分ならまだしも、大学生で本気チョコってあんまりないですよ。
 えげつないことを言うと、ともすれば、もっと直接的な表現になってしまったりするでしょうよ。
 だからまあ、恋愛的な意味においては、たいした意味はないと思うんです。
 でも、義理チョコというシステムがあるでしょう?
 あれは本気チョコを貰えない男性への救済措置なんかではなくーーー当初はそうだったのかもしれませんがーーー社会的な能力、特に異性とのコミュを試されているのだと思います。もはや。
 つまり、
 「おまえ、義理チョコのひとつも貰えねーなんて、
 普段、まったく女の子と関わりがないのな!
 は!同性完結ときていやがる!終わってんな!社会性ゼロだよ!」
 ってことですよ!
 駄目じゃん!
 僕は俄かに焦り始めました。
 社会性の欠如は由々しき問題です。
 僕は社会の歯車に組み込まれたいのです。いや、どうかな。いやいや、嫌かもな。
 あれ、じゃあ良いのかな。でも、不利だからな。不利というか損だからな。じゃあ得したいのかと言えば・・・。
 というか得って何だろう。ぜんぜん解らない。でもまあ、楽はしたいなあ。
 楽したいなあ、と思っているのにぜんぜん楽にならないのだけど。
 まあ、それは納得を優先させている以上、ある程度は仕方がないのだけど・・・。
 考えると迷宮入りの様相を呈してきました。
 あー、音楽が欲しい。

 うだうだと考えながら歩く僕の速度はのろのろと遅く、喩えるならば亡者。
 ぐー。
 亡者、お腹が空いた模様。
 そういえば、さっきから思考をバレンタインに占拠されていて、まったく食事のことを考えていなかった。
 振り返れど非生産的な過去。
 このままでは何ひとつ生産的な活動を行わずに僕はその儚い生命の灯火を絶やしてしまうかもしれない。
 いやまあ、一食くらい抜いたところで大局的に見ればどうってことはないかもしれないけれど、お腹が空いちゃうと悲観的になるよね。僕だけかな。別に良いんだけどね。
 まわりを見渡すと知らない場所だった。
 どうやら馬鹿みたいに思考をループさせて遊んでいるうちに、
 いつのまにかアーケード街を抜けていたみたいだ。
 見渡す限り、あたりに食べ物屋は見当たらない。
 どこを見ても駐車場ばかりだ。まったく、もっと宮崎市を開発してほしいものだよね。
 目に付いた自販機に硬貨を投入し、缶コーラを入手。
 缶コーラには独特の風味があって、それを嫌いなひともいるけれど、
 僕はそれも含めて缶コーラが好きだった。
 コーラをぐびぐびと傾けつつ、僕は適当なガードレールに腰掛けた。
 ボトムの尻ポケットから携帯を取り出し、着信履歴から発信。
 相手も暇だったのだろう。何度もコールしないうちに出た。
 「あ、M?いまなにしてるの」
 「んー、いま・・・、なにしてんだろうな。なにもしてないな、別に」
 「ご飯食べた?」
 「まだ。おまえ作ってくれよ」
 「いや、今日は外食にしよう」
 「あ?なんで」
 「というか、いま僕、外なんだけど。迷っちゃったから拾ってほしいんだけど」
 「はああん?迷ったって、おまえ宮崎歴何年だよ」
 「22年だけど」
 「それで迷うなよ」
 「迷うつもりじゃなかったのだけど」
 「道に迷う奴はみんなそう言うんだよ」
 「へるぷみーぷりーず」
 「おーけい。まあ、俺もメシまだだったしな・・・」
 で、どこよ?
 いや、わかんないんだって。
 あーもう、めんどくせ。電柱探せ。番地振ってあっから。
 んー、******って書いてある。
 おまえそこ街の近くじゃん。迷うなよ。あーもう、良いや。動くな。すぐ行くから。
 などという会話を経て15分後。
 M到着。
 持つべきものは友人ですね。車を持ってるとなお良し。

 「で、メシどこいく?」
 「このあたりのお店は飽きたなあ、と思っていたんだよ」
 「じゃあ、今から熊本にでも行くか?高速に乗れば3時間くらいだぜ」
 これを本気で言ってるあたりがMのアグレッシブさを端的に表していますね。
 「いや、県内で済まそうよ。ていうか市内で」
 めちゃくちゃ時間を無駄にしそうだし。
 「市内ね・・・」
 うーん、とMは顎に手を当てて考え込む仕草。
 そして閃いたように、
 「お」
 と言った。
 「なに」
 「ああ、そういや姉ちゃんが最近食パンにハマってんだよ」
 「うん」
 「で、最近3食食パンなんだよ」
 「うん」
 うん、と思わず頷いてしまったが思い返すと異常だ。
 しばらく食事の面倒を見ないうちにそんな惨事が展開されていたのか・・・。
 「3食ぜんぶ食パンって。食パンマンだって、そんなに食べてないだろう」
 「つか、食パンマンって食パンとか食うのか?」
 
 あー、なんかどうでもいい会話まで描写しちゃってますね。カット。
 ていうか長いなあ。はしょっていきますね。

 「パン屋いく?」
 「良いんじゃない」
 「じゃあ、姉ちゃんに場所訊いてみる」
 言って、Mは車を路肩に寄せて停車。
 「もしもー。姉ちゃん。俺俺。うん。いまRegnenと一緒。うん。いまからメシ。
 うん。そう。それでさあ、こないだ言ってたパン屋・・・、うん、わかってるって。
 で、場所なんだけど。うん、うん・・・、あー・・・、うん。おけ、だいたいわかった。
 うん。大丈夫。じゃあ切るから。うん。わかったわかった」
 Mは携帯を耳から離した。
 「はーっ・・・」
 そして溜息。
 「行くか・・・」
 なんかちょっと老けた?

 パン屋に到着。
 個人経営の小さな佇まい。
 店内に入ると、ドアベルと共に、ふんわりと甘い香りがお出迎え。
 いらっしゃいませー、と店の奥にいた恰幅の良い、というか、ふくよかな、というか、肉付きの良い、というか、妙にがっしりとした体型の、まるでレスラーのような女性店員が声を掛けてきた。
 「おおっ」
 と、びびるM。いや、失礼だからね。
 商品が陳列されているショーケースの向こうはガラスになっていて、その向こう側で男性店員がパン生地を練っているところが見えるようになっていた。
 「なんだか優しいんだか、容赦ねえんだか、よくわかんねえ手付きだな」
 とはMの弁。
 店の奥はカフェスペースになっていて、先客が何人か談笑していた。

 Mはトッピングの異なるフォカッチャをふたつとピロシキ、
 僕は海老かつサンドとグリッシーニをひとつ購入。
 そのまま、お店の奥のカフェスペースで昼食を摂ることにした。
 すると、先ほどの恰幅の良い女性店員が、
 「紅茶と、コーヒー、どちらになさいますか?」
 と訊いてきた。サービスらしい。
 Mはコーヒーを、僕は紅茶を注文。
 女性店員は、 
 「お代わりは自由ですからねー」
 と朗らかに微笑んで店の奥へ引っ込んでいった。
 良心的にも程があると思いました。
 パン、おいしかったし。
 これは姉さんがハマっちゃうの解るなあ。
 しかも、帰り際にチョコを貰いました。
 期せずして入手。

 帰宅後、妹からもチョコを貰う。
 でもウイスキーボンボンだったので(僕はウイスキーボンボンが苦手)、
 「さんきゅ」
 「じゃあ、ホワーーー」
 「でも、返すよ」
 即返還。
 「ホ、ほわっーーー」
 「ホワイ?」
 「ホワイ!!」
 妹激怒。怖っ!
 「えっと、逆チョコ?返すよ。逆に」
 流行っぽく言ってみた。
 「いや、逆チョコってそういう意味じゃないから!」
 違ったらしい。
 「というか、僕、ウイスキーボンボン苦手だし」
 「だからって、ふつう貰った相手にそのまま返す!?」
 「いや、おまえ好きじゃん。ウイスキーボンボン」
 妹はウイスキーボンボンが大好きなのだ。
 授業中にこっそり食べたのがばれて生徒指導部から母親を召喚されるほどなのだ。痛いね。
 「好きだけどさ!」
 「なら良いじゃん」
 「良くない!」
 その後。
 兄は妹にたっぷり30分ほど説教されましたとさ。
 そして最終的にホワイトデーに5倍返しすることで決着。
 バレンタインデイなんて嫌いだい・・・。
 
 
 

 
 

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プロフィール
HN:
Regnen
年齢:
37
性別:
男性
誕生日:
1986/12/14
職業:
学生
趣味:
古い映画のパンフレット収集
自己紹介:
宮崎在住の22歳。
趣味は曲学阿世。
座右の銘は酔生夢死。
最近、
日記の意義を見失い、迷走中。
眠れない夜に更新。
優しくなりたい。
ドムドムハンバーガーが大好き。
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